物価問題

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物価の変動
国民生活に関係が深い問題に物価問題がある。消費者物価、卸売物価の上昇は、わが国ばかりでなく世界的な傾向である。インフレーションは、企業活動を刺激し、債務を軽減し、名目賃金の上昇などの側面をもつが、さらに激しくなると、輸出の停滞、企業の倒産、勤労者の実質賃金の低下、預貯金の目減りとなってあらわれ、特に年金生活者・生活保護世帯などに大きな打撃を与える。

 1970年代に入り、特に第1次石油危機以後、スタグフレーションとよばれる現象が先進工業国に共通してみられた。これは、不況期には物価の上昇率が落ち、好況期には物価の上昇率が上がるという従来の常識を打ち破るもので、全国ともその対策に苦労した。

 なお、物価上昇の要因としては、通貨の過多、需要の増大、コストの上昇、供給力の自然的制約などがあり、さらに、それには国内的要因や国際的要因による違いがある。たとえば、円高にもかかわらず輸入品の国内販売価格が下がらない円高差益や内外価格差の問題があり、物価問題はさまざまな要因が複雑に影響しあっている場合が多い。

物価安定の施策
物価の上昇は、所得を実質的に減少させ、預貯金の実質価値を低下させるなど、国民生活の向上をはばむ大きな要因となっている。物価を安定させるためには、次のような施策をおこなうことが必要である。
第一は、過度の経済成長をおさえて、安定成長を促進するような財政政策・金融政策をおこなう。
第二は、産業国「の近代化・合理化を促進する。特に、生産性の上昇率が低い農業・中小企業などについては、生産の効率化をいっそう促進させる。
第三は、競争の利点を生かすために、その条件を整備し、価格機高有効にはたらかせる。たとえば、カルテル行為や寡占化による管理価格などについては、独占禁止法の運用によってこれを排除し、適正な競争がおこなわれるように努める。
第四は、国内産業への影響をじゅうぶんに考慮しながら、輸入政策を積極的に活用する。たとえば、供給不足のために価格の上昇がみられる商品については、輸入量の拡大、関税の引下げなどをおこなう。

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